「ダウ理論」とは?

米国の証券アナリストであった「チャールズ・ダウ」が提唱したこのダウ理論は、相場の大局(上目線か、下目線か)を把握するための考え方です。相場分析の根底にある、不変の理論として、今から100年以上も前から現在まで、変わらず世界中で利用されています。
FXではよく「相場の流れ(トレンド)に逆らってはいけない」「順張りが基本」などと聞きますが、これらの考えは基本的に「ダウ理論」からきているものです。
ダウ理論の6つの原則
そんな「ダウ理論」には、以下の通り6つの原則というものがあります。
これを全部覚える必要は全くありませんが、最後にある⑥(トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する)が最重要なので、ここだけは抑えてください!
- 平均はすべての事象を織り込む
- トレンドには3種類ある
- 主要トレンドは3段階からなる
- 平均は相互に確認されなければならない
- トレンドは出来高でも確認されなければならない
- トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する
上記でもお伝えしたように最も重要なのは、⑥の考えになります。
要するに、相場で一度発生したトレンドは、明確な転換シグナルが発生するまでは継続するという考えです。
▼
FXは、相場の流れに沿ってトレードする「順張」が鉄則ですが、相場が今「上昇方向のトレンドなのか、または、下落方向のトレンドなのか」を確認するために使えるのが、「ダウ理論」です。
繰り返しになりますが、ダウ理論で最も重要なのは、相場で一度発生したトレンド(相場の流れ)は、そのトレンドが否定されるまで継続する。という考えです。
つまり、相場が上昇方向のトレンドにいる場合、この流れが否定されるまでは、基本的に上方向で利益を得る『買い』で攻めるべき!という考えです。
ダウ理論の具体的な使い方
ダウ理論では「トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する」が重要といいましたが、
実際、
「トレンドの”継続”はどのように判断するのか?」
また、
「トレンドの”転換”はどのように判断するのか?」
これらの具体的な見方を解説していきます。
まず、ダウ理論では、
上昇トレンドは「高値と安値がそれぞれ切り上がり」
下降トレンドは「高値と安値がそれぞれ切り下がる」
と定義されます。
言葉では難しいので、チャートで解説していきます。
▼まずトレンドが継続しているときはこんなイメージ
①トレンド継続中のチャート

ダウ理論では、そのトレンドが『明確な転換シグナル』が発生しない限り続いているとみなします。
では、『明確な転換シグナル』とは何か??
転換シグナルは、下のように
上昇トレンドにおいて安値が切り下がる
下降トレンドにおいて高値が切り上がる
場合を指します。
②トレンド転換時のサイン

つまり、上昇トレンドにおいて高値が切り上がるなか、安値が切り下がった場合、上昇トレンドが崩壊し、下降トレンド入りしたと考えられます。