「プロスペクト理論」を解説!
プロスペクト理論とは、
「人は”得”している場面ではリスクは取らないが、”損”している場面では、損失を回避しようとリスクを取る傾向がある」
という考えです。
これは、FXでも重要な心理で、
利益が出ている時は、
”得”をしている状態なので、リスクを取らない。
つまり、利益をまだ伸ばせる展開なのに、早々に利確してしまう。。(いわゆるチキン利食い)
ということに。。
反対に、「損している」時は、
損失を回避しようとリスクを取る傾向がある。
ので、含み損がある場合は、損失を回避しようとリスクを取る
つまり、含み損がある時は、早めの「損切り」がマストですが、そもそも損切りを設定せず、「いつか戻って来るはず!」と、含み損が解消されるのをひたすら待って、塩漬けになるケース。。挙句の果てにはナンピンしてしまう、、なんてこともあります。。
どれもFXの”あるある”ですが、これを克服しないことには、トータルで勝つことはまず難しいです。
「FXで負ける原因の大半は”プロスペクト理論”にある」と言われていますので、ぜひこの心理をコントロールして、一緒に”勝ち”を目指しましょう!
プロスペクト理論の具体例
プロスペクト理論は、「ダニエル・カーネマン」というノーベル経済学者が提唱した、行動経済学の理論で、FX取引をする上で、個人的には最も重要なマインドだと思っています。

ではここで、2つ質問です。
次の選択肢「A」と「B」どちらかを選んでください。
A. 100万円がかならず貰える
B. じゃんけんで勝ったら200万円が貰える
さらに、もう一つ。
あなたに200万円の借金があるとして、
債権者から以下の選択肢を出されました。
A. コインで表が出たら全額チャラ。しかし裏が出たら借金はそのまま
B. 確実に100万円が減額される
さて、あなたはどちらを選ぶでしょうか?
↓↓↓↓↓
ちなみに、この質問の「A」と「B」の期待値は一緒になるので、本来は「A」と「B」均等になりそうなものですが、、
ですが、、
1つ目の質問と2つ目の質問、
どちらも「A」を選んだ方が多いのではないでしょうか??
そう、実はこれがプロスペクト理論の
「人は得している場面ではリスクは取らないが、損している場面では損失を回避しようとリスクを取る傾向がある」
の実例になります。
- 「確実に100万円貰えるのに、無理にリスクと取ってまで200万じゃなくてもいいや。」
- 「借金が0になるなら、半分で満足している場合ではない・・・」
このように、「期待値に比例してものごとを判断するのではなく、状況によって、期待値を歪めて判断してしまう」これが普通の行動です。
プロスペクト理論をマスターして、FXのよくある”しくじり”を克服!
では、プロスペクト理論の考えを、FXで具体的に置き換えて見ましょう。
しつこいですが、プロスペクト理論は、
「人は”得”している場面ではリスクは取らないが、”損”している場面では、損失を回避しようとリスクを取る傾向がある」
という考えです。
例えば、含み損がある場合は、
損失を回避しようとリスクを取る
本来の理想は、早めの「損切り」に尽きますが、「損したくない(損を確定させたくない)」という思いから、損切り(逆指値)しなかったり、途中で損切りラインを変更してしまい、結果的に損が膨れ上がってしまうケース。。
このように、含み損が解消されるのをひたすら待って、塩漬けになるケース。。
「損切り」は絶対しましょう!!
次に、利益が出た場合、
”得”をしている状態なので、リスクを取らない。
つまり、利益をまだ伸ばせる展開なのに、少し利益が出た時点で、早々に利確してしまう。。(いわゆるチキン利食い)になるケース。。
など、心当たりある方も多いのではないでしょうか?
FXではよく、「損小利大」を目指すべきと言われますが、実際に多くの方は「損大利小」になってしまうケースがほとんどで、ここを克服できれば、それだけでもトレード結果を大きく改善することができます。
当たり前ですが「損大利小」では、一生FXで勝つことはできません・・・
FXのよくある失敗を図解でチェック!
文字だけでは分かりづらいと思いますので、図解で見ていきましょう!
「損失が発生した場合」、損切りをしないで、含み損がどんどん増えてしまうケース。
不思議なことに、損切りしない時に限って、損がどんどん膨れ上がるのはよくあること・・・
「利益が発生した場合」は、すぐに利食いしてしまい、その後、相場は上がって「もっと持っておけば良かった。。。」という後悔は、よくある話です。。

特に、「利確早すぎ問題」は、頭では分かっていても、なかなか克服が難しく、筆者もいまだに”チキン利食い”を克服できずにいます。
この道数十年のベテラントレーダーの話を聞いても、FXは出口戦略、特に「利食いのタイミング」が一番難しいと言っていたほど、「利益を伸ばす」ことは難しいのです。
チキン利食いの解消は「部分決済」がおすすめ!?
チキン利食いの解消方法として、手前味噌ではありますが、私が実践しているのは「部分決済」です。
筆者は、基本的に「2lot(2万通貨)」で取引することが多いですが、利益が出た場合は、半分(1lot)は先に決済して、残り半分(1lot)で利益を伸ばすようにしています。
利益が出ても、「一気に決済しない」というのがポイントです!
こうすることで、一旦利益を確保しつつ、利益を伸ばす(最大化)することもできるので、おすすめです!